ISBN4-931376-06-1 C0037

いい子に育ててごめんなさい

大人がゆがめる子どもの個性


前原 寛著 四六判 203ページ
定価1631円(本体1553+税)
大反響、たちまち4刷り。励ましと期待の中で追いつめられる子どもたち。親や教師の都合で量産される「いい子」たちに、生きる力は育つのか。保育園長、教育委員、短大非常勤講師と豊富な実践から、新しい大人の生き方を提起する。

目次●子どもの現在/戦後の社会変動がもたらしたもの/「素直ないい子」――失われた子どもらしさ/生命が見えない時代の子どもたち/煽りの文化から鎮めの文化へ

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書   評
● グリーンおしゃれ生活97・5「書籍」
 ファミコンや、テレビに遊ばれる子ども達、公園デビュー、いじめ虐待、自殺など子どもを取りまく色んな問題を提示し、考えていく。
 子どもを物として見ていってる現代社会は子どもから生きることを奪っている。
 子どものありのままの姿を認め、子どもに時間とその子自身をかえしてあげよう。追いつめあおるのではなく、一緒にそこに佇もう。そして同じ時間と空間を共有し合おう。その事により子どもは自分自身を取り戻し生きる力を得るだろう。そうだ、そうなんだと何度も気づかされました。

● 毎日新聞97・3・27「憂楽帳」
 前原さんの近著「いい子に育ててごめんなさい」(南方新社)を読むと、大人がいかに子どもをゆがめているかが分かる。「子どもは本来、素晴らしい力を持っている」と前原さんは言う。その力を奪っているのは、大人の価値観である。狭い枠に子どもを追い込むから、いじめや不登校などが起こる。教育、特に幼児教育には、大人の価値観の解体が必要であると「解体教育」を提唱している。

● 南海日日新聞97・3・18「書評」
 子どもにとっては、今、生きることが非常につらい状況にあると私たち大人はどれほどわかろうとしているでしょうか。著者は、親や教師の都合で育て、大人たちへの従順を強いる「素直ないい子」たちに、生きる力は育つのかと問いかけます。本書に、例としてあげられている、大人たちからまともに育てられなかった子ども像は強烈です。大人のコントロールの中でしか動けず、自分で考え、自分で責任をとっていく力がなぜ育たなかったか、深く考えさせられます。
 著者は、「子どもが人生を生き抜くための基礎、知恵、経験は子ども自身の手によってしか身につけることはできない」にもかかわらず、「教育現場が子ども中心の実践をするだけの力量を備えておらず」と手厳しく、私たち親にも子どもへの接し方はそれでいいのかと迫っていきます。「子どもの声を聞く」ことこそ未来を準備する大人のしごとだと呼びかけています。
 「いじめ」「不登校」に関心を持つ方々にぜひお勧めしたい本です。(吉俣育子)



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